【F77】[相続]⑦ 【「争族」を未然に防ぐ!】よくある相続トラブル5事例と円満解決の秘訣

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「我が家は家族仲が良いから、相続で揉めることなんてない」 「大した財産もないから、相続税や争いとは無縁だ」

そう思っていませんか?実は、家庭裁判所に持ち込まれる遺産分割トラブル(遺産分割事件)の約8割は、「遺産総額5,000万円以下」の一般的な家庭で起きています。

お金の多寡にかかわらず、親が亡くなった後の手続きや意見の食い違いから、仲の良かった兄弟姉妹が疎遠になってしまうケースは少なくありません。

本記事では、実際に多く発生している「5つの相続トラブル事例」とその原因、そして大切な家族の絆を守るための「具体的な予防策・円満解決のコツ」を分かりやすく解説します。

なぜ揉める?実際に多い「相続トラブル(争族)」5つの事例

相続でトラブルになりやすいケースには、明確な共通パターンがあります。まずは、よくある5つの失敗事例を確認してみましょう。

事例①【不動産トラブル】実家しか財産がなく分けることができない

相続財産の大部分が「実家(土地・建物)」で、現金や預貯金がほとんどないケースです。不動産は現金のようになぞって分けることができないため、「誰が住むのか」「売却して分けるのか」で意見が対立しやすくなります。

事例②【寄与分の主張】同居や介護をしていた子の不満

「長年親の介護をし、病院の送り迎えも全部一人でやった」「実家に同居して家計を支えてきた」という相続人が、他の何もしなかった兄弟と同じ割合で遺産を分けることに納得がいかず、不公平感からトラブルに発展します。

事例③【特別受益の対立】生前贈与や援助の偏り

「長男だけが大学の学費や住宅購入資金を出してもらっていた」「妹だけが生前にまとまった援助を受けていた」など、過去の生前贈与や金銭援助(特別受益)をめぐって過去の感情が噴出するパターンです。

事例④【不公平な遺言書】特定の誰かだけに偏った遺言

「すべての財産を長男に譲る」といった、一部の相続人に著しく偏った内容の遺言書が残されていたケースです。法律上守られている最低限の取り分(遺留分)をめぐって、法的な争いに発展します。

事例⑤【財産隠しの疑い】預貯金やネット口座の全容が分からない

親の財産を管理していた相続人が財産目録を開示しない場合や、ネット銀行・暗号資産など「隠れた資産」がある場合、「本当はもっと財産があるのではないか」と他の相続人から疑心暗鬼を生んでしまいます。

トラブルを回避する!話し合い(遺産分割協議)をスムーズに進めるコツ

遺産分割協議(誰がどの財産をどれだけ引き継ぐかの話し合い)で揉めないためには、感情的にならずにルールに沿って進めることが大切です。

① 財産を隠さずオープンにする

プラスの財産(不動産、預貯金、株式など)だけでなく、マイナスの財産(借入金、ローンなど)も含めて、初期段階で「財産目録」を作成し全相続人に開示しましょう。透明性を高めることが信頼関係の基本です。

② 昔の感情論と「現在の権利」を切り離す

「昔あっちばかり可愛がられた」「自分の方が親孝行した」といった過去の感情論を持ち出すと、話し合いは平行線になります。あくまで法律上の法定相続分や客観的なデータを基準に話し合いを進めましょう。

③「代償分割(だいしょうぶんかつ)」を活用する

実家などの不動産を分けられない場合、不動産を継ぐ人(例:長男)が、自分の個人資産から他の相続人(例:次男)へ金銭(代償金)を支払う「代償分割」という方法が有効です。

④ 初期段階から専門家(第三者)を交える

当事者(身内)だけで話し合うと、どうしても感情的になりがちです。行政書士や司法書士、弁護士などの第三者が間に入ることで、客観的かつスムーズに手続きを進めることができます。

親が元気なうちにやっておきたい!一番の予防策は「公平な遺言書」

「争族」を未然に防ぐ最も確実で効果的な方法は、親自身が元気なうちに正しい遺言書を残しておくことです。

「付言事項(ふげんじこう)」で親の想いを伝える

遺言書の最後に「なぜこの配分にしたのか」「家族みんなで仲良く暮らしてほしい」という想いや感謝のメッセージを文章として書き添えておくだけで、残された家族の納得感が大きく変わります。

「遺留分(いりゅうぶん)」に配慮した設計にする

兄弟姉妹(配偶者・子)には法律上保障された最低限の遺産取得割合があります。あらかじめ遺留分を侵害しない内容にしておくことで、相続発生後の法的トラブルを防げます。

「公正証書遺言」を選択する

手書きの「自筆証書遺言」は書き損じや無効のリスク、発見されないリスクがあります。公証役場で作成する「公正証書遺言」なら、形式的な不備がなく最も安全です。

すでに揉めてしまったら?段階別の相談先と対応策

万が一、相続人同士の話し合いが行き詰まってしまった場合は、状況に合わせて適切な専門家に相談しましょう。

状況・お悩みレベルおすすめの相談先主な役割・サポート内容
軽度の意見対立・手続きの不安司法書士・行政書士・相談窓口財産調査、遺産分割協議書の作成代行、不動産の登記変更
税金の計算・節税も絡む場合相続専門の税理士相続税申告、小規模宅地等の特例活用、税務アドバイス
決定的な対立・交渉が必要な場合弁護士自分の代理人としての交渉、遺産分割協議の仲裁
話し合いが完全に破綻した場合家庭裁判所(調停)調停委員を挟んだ「遺産分割調停・審判」の手続き

まとめ

相続におけるトラブルは、「お金の問題」だけでなく「感情のもつれ」から起こるケースがほとんどです。

「我が家は大丈夫」と後回しにせず、親も子も元気なうちに「財産の全容を把握する」「遺言書を作成する」「家族で将来について話し合う」というステップを踏むことが、最大の予防策になります。

大切な家族の笑顔と将来を守るために、できることから少しずつ準備を進めていきましょう!

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