【F78】[相続]⑧ 【実家はどうする?】相続登記の義務化と「放置・売却・活用」完全ガイド

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「親が亡くなり、誰も住む予定のない実家が残された」 「手続きが複雑そうだから、名義変更はとりあえず後回しにしよう……」

実家の相続に直面したとき、このように対応を先送りにしてしまうケースは少なくありません。

しかし、2024年4月から「相続登記の義務化」がスタートし、不動産の放置には法律上の罰則が科されるようになりました。また、誰も住まない「空き家」をそのままにしておくと、固定資産税が大幅に跳ね上がるリスクもあります。

本記事では、相続登記義務化の重要ポイントから、空き家放置のリスク、そして実家を「売る・貸す・所有する」ための判断基準までを分かりやすく解説します。

放っておくと罰則も!2024年4月スタート「相続登記の義務化」とは?

これまで期限の定めがなかった不動産の相続登記(名義変更手続き)ですが、所有者不明の土地問題を解消するため、法律が大きく改正されました。

① 不動産取得を知ってから「3年以内」の申請が必須に

不動産(土地・建物)を相続によって取得したことを知った日から、3年以内に名義変更(相続登記)の申請をしなければならなくなりました。

② 正当な理由のない怠慢には「10万円以下の過料」

期限内に正当な理由なく申請を行わなかった場合、10万円以下の過料(過料=行政上の罰則金)が科される可能性があります。

③ 過去の相続物件(法改正前の相続)も対象

「法改正より前に相続した実家だから関係ない」ということはありません。2024年4月より前に発生した過去の相続不動産についても義務化の対象となります(※経過措置として、2027年3月31日までの登記が求められます)。

「空き家」放置のリスクとは?「特定空家」指定で固定資産税が最大6倍に

実家の名義変更を済ませたとしても、使い道がないまま空き家として放置しておくのは非常に危険です。

① 維持費の負担がかかり続ける

誰も住んでいなくても、不動産を所有している限り「固定資産税」「都市計画税」が毎年課税されます。また、老朽化を防ぐための定期的な管理費用(通風・清掃・庭木の剪定など)や火災保険料もかかります。

② 防犯・防災リスクと近隣トラブル

放置された空き家は、草木の繁茂や害虫の発生、台風による瓦や外壁の飛散、放火や不審者の侵入など、近隣住民との深刻なトラブルに発展するリスクを抱えます。

③「特定空家」に指定されると固定資産税が最大6倍に

倒壊の危険や衛生上の問題がある空き家は、自治体から「特定空家」や「管理不全空家」に指定されることがあります。指定を受けると、住宅用地に対する固定資産税の軽減特例(最大6分の1)が解除され、固定資産税が実質的に最大6倍に跳ね上がってしまいます

実家を相続した後の3つの選択肢「売る・貸す・所有する」

相続した実家を負動産(マイナス資産)にしないためには、早めに「今後の方向性」を決めることが重要です。主な選択肢は以下の3つです。

選択肢①【売却する】最もすっきり整理できるおすすめの方法

今後住む予定が一切ない場合、売却して現金化するのが最も確実な解決策です。            ■メリット:固定資産税や管理の負担から完全に解放される。遺産分割で現金として均等に分けやすい。                                               ■節税ポイント:一定の条件を満たせば、譲渡所得から最高3,000万円まで控除できる「被相続人の居住用財産(空き家)に係る譲渡所得の特別控除特例」が活用できます。

選択肢②【賃貸・活用する】家賃収入を得る資産として活用

立地条件が良い場合や建物の状態が良好な場合は、リフォームして第三者に貸し出す方法もあります。■メリット:毎月の家賃収入が得られ、不動産という資産を保持できる。               ■デメリット:リフォーム費用等の初期投資が必要。空室リスクや修繕リスク、入居者管理の手間がかかる。

選択肢③【自分で住む・所有する】セカンドハウスや将来の住まいにする

相続人が移住して住む、または週末のセカンドハウス(別荘)として維持する方法です。         ■メリット:実家や思い出の場所を残すことができる。                        ■注意点:定期的に換気や清掃を行い、適切に維持管理していく計画と予算が不可欠です。

国に返す選択肢も!「相続土地国庫帰属制度」の活用条件と注意点

「誰も住まないし売却もできない、田舎の山林や原野を相続してしまった」という場合、条件を満たせば不要な土地を国に引き取ってもらう「相続土地国庫帰属制度」が利用できます。

申請できる条件:建物がない更地であること、担保権や争いがないこと、土壌汚染がないことなど、かなり厳格な審査基準が設けられています(※建物がある場合は解体費用が自己負担となります)。    ■費用負担:審査手数料に加え、10年分の土地管理費相当額にあたる「負担金(原則20万円〜)」を国に納める必要があります。

手放したいからといって何でも国が引き取ってくれるわけではありませんが、管理不能な土地の処分における選択肢の一つとなります。

まとめ:実家の相続は「放置」がリスク!早めの名義変更と方向性の決定を

不動産の相続で一番やってはいけないことは「放置すること」です。

時間が経てば経つほど相続人がねずみ算式に増え、権利関係が複雑化して名義変更や売却が極めて困難になります。

まずは「相続登記」をしっかりと完了させ、そのうえで家族や専門家と相談しながら、実家を「売るのか・貸すのか・残すのか」のベストな選択肢を見つけましょう!

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